どんな環境でも育ちやすい綿花。なんでも簡単に手に入る今の時代、1から糸を作るのは新鮮。
いただいた綿を紡ぐ過程、苗の成長過程を記録していきます。

綿花を育てる
綿は、根がしっかりとはる植物。植え替えを嫌うので、発芽用ポットである程度大きくしたら、根を切らないように大きな鉢に移し、その後は植え替えをしません。
8月初旬、白い花が咲き始めました。1株から複数の花が咲きます。

その後、受粉すると実が膨らみ始め、これが茶色くなり、割れたころが収穫時。(現在、経過見守り中)

綿花の紡ぎ方
下準備①(種とり)
まず、綿と種を分けます。この時ゴミも出来るだけ取り除いておくと後の処理がしやすくなります。
種は無理やりひっぱるのでなく、繊維に沿ってほぐすようにすると、取り出しやすいですよ。

下準備②(カーディング)
◆必要なもの
カーダー(アッシュフォード製を使っています) / 割りばしのような木の棒

綿を少しだけカーダーにのせ、叩いくようにして空気を含ませます。
先ほど、ほぐした綿を再度、カーダーで繊維を整えていきます。
糸車で紡ぐ
◆使用した糸車
Ashford製のトラディショナル、トラベラー

羊と違い、とても繊維が短いため中車輪に糸をかけて紡ぎます。
撚りはきつめに、かけていきます。撚りがあまいと、毛羽立ち安く切れやすい糸になります。
糸は、単糸を2本用意し、さらに2本を1本にする双糸にします。
糸車トラベラーとトラディショナルのちがい
トラディショナルの方がより強く撚りがかかります。トラベラーの方が車輪が小さいため、多めに脚ふみをする必要があります。
撚り止めをする
60度くらいの熱湯を用意し、キャップ一杯のユニソフナーか柔軟剤を入れます。
紡いだ糸をつけ、20分放置。お湯を捨てて、水を切り乾かします。
撚り止めをした糸は、する前よりもふわふわに仕上がります。
完成

完成した糸は、市販の糸よりもふわふわと柔らかく、空気をたくさん含んでいます。
そのため、夏用のウェアよりも春秋に羽織るショールやカーディガンに向いています。
手つむぎの風合いをだすために、少し太めの棒針で編むのがおススメ。